今日の天気は雨。ずーっと降っていて、これは昼休みに日吉と喋れるチャンス!と思った。・・・テニスの練習をしたい日吉には悪いけど。もちろん、私だって晴れてほしいと思う。でも、雨は雨で、有効活用(?)しないとね!
というわけで、お昼を食べ終わり、今は日吉とお喋り中!
「日吉。今日は残念だったね・・・。ずっと雨で。」
「・・・そうだな。まぁ、雨でもできることはあるが。」
「おぉ、さすが。日吉って、本当練習熱心だよね!」
「別に。強くなるためには当然だ。」
当然じゃないと思うよ?誰だって、強くなりたいとは思うけど、そのために努力することは難しい。だから、それをちゃんとやってのける日吉は、やっぱりすごい。テニスが好きなんだろうなぁ、とか伝わってくるし、何かに熱中している男の人ってカッコイイもん。
・・・・・・・・・あ、これは変な意味じゃなく!いや、そういう意味も含まれてるけど・・・。と、とにかく!日吉はカッコイイの!
「でも、日吉の場合。お家の道場でも、練習・・・と言うか、鍛練?しなくちゃならないんでしょ?」
「まぁな。だが、俺の場合、それもテニスの一環だからな。」
やっぱり、すごいね。日吉って。尊敬するよ。
「・・・・・・そういえば。日吉の家の道場は、古武術・・・だったよね?」
「あぁ。そうだが・・・?」
「私、古武術って、あまり知らないんだけど・・・どういうもの?」
「どういうって・・・。口で説明するのは、なかなか難しい。」
「じゃあ、見せてみて!」
「・・・そんなの、テニス見てれば、大体わかるだろ。」
「でも、古武術自体は見たことないし・・・。別に嫌ならいいんだけど・・・。」
「・・・・・・別に嫌だとは思ってない。・・・まぁ、今日はどうせ雨でテニスの練習はできないし、今からやってみてもいいが。」
「本当?!じゃ、お願いします!」
ここでやるわけにもいかないし、私たちはひとまず教室を出ることにした。でも、廊下でやるのも、通る人の邪魔になるかもしれないし、なかなか適当な場所が思いつかず、結局部室まで来た。
「じゃ、やるけど・・・。危ないかもしれないから、少し離れてろよ。」
「は〜い。お願いします。」
私は言われた通り、日吉から少し離れて見ていたけれど、その迫力はすごく伝わった。やっぱり、テニスとしてのフォームではなく、純粋に古武術としての構えを見ると、綺麗というより、強さや逞しさみたいなものを感じ取れた。・・・・・・もちろん、綺麗でもあるんだけれど。ただ、どちらかと言えば、テニスの方が綺麗で、古武術の方が逞しく見えた。・・・まぁ、どっちもカッコイイんだけどね!
「・・・・・・・・・・・・・・・って、こんな感じだが。見ていてわかるものでもないだろう?」
「そうだね、詳しくはわからないけど。やっぱり、テニスとは違うなぁって思う。」
「それは、そうだろう。テニスの時は、あくまでテニスが主体なんだから。」
「うん。だから、古武術がメインの動きも見れて良かったよ。ありがとう!」
「別に、これぐらい・・・。」
「また見せてね!」
「・・・・・・何なら、いつか道場の方も見に来るか?」
「いいの?!」
「俺は構わないが。たぶん、見に来たって、つまらないと思うぞ。」
「そんなことないよ!ぜひ、行かせてください!」
今だって、カッコイイなぁとか思いながら見てたんだ。つまらないわけがない。いや、たとえ、つまらなかったとしても行きたいよ。だって、それって・・・・・・たまの休みも日吉と過ごせるってことでしょ?これほど嬉しいことはない。
「そうか・・・。じゃあ、次の休みにでも来るか?」
「やったぁー!!うん、ありがとう!」
その後、私たちはそろそろ時間だし、と教室に戻った。その間、私の足が弾んでいたのは言うまでもない。
・・・あぁ、次の休みが楽しみ!!それに、これからも古武術を見せてもらえるみたいだし!日吉と過ごせる時間が増えそうで何よりだ。
私も古武術については詳しくありません。なので、何か可笑しな点があったら、すみません・・・;;
とりあえず、イメージとしてはゲーム「Kiss of Prince」でのおまけボイス(?)を思い出しながら書いてみました。・・・懐かしいなぁ、キスプリ(笑)。
それと、話の都合上、雨の日ばかりですみません・・・(汗)。昼休みも練習しに行きそうな日吉くんと喋るには、こうするしかなくて・・・。
もっと練習したいであろう日吉くんにも、ごめんなさい、です(苦笑)。
('09/11/24)